OJTでいこう! 中川 淳一郎
企業昏迷の構造を解き明かす一冊
トヨタとリクルートという考えられない組み合わせの企業が
いつのまにか生まれていたことにまず衝撃を受けました。
しかしそれ以上にインパクトがあったのは、
現代企業の陥っている悪循環ー負のスパイラル構造の本質と
それに対するアンチテーゼを
実にシンプルな論理で解明していく視点です。
企業組織の変革はこの10年世の中の企業が
こぞって導入してきた成果主義型人事システムでは成し遂げられず、
「愚直な現場での人材育成ーOJT」の実践こそが
その有効な手段であるのかも知れません。
読み終わったあと、感じたのは、
童話の「青い鳥」の一番大切なものは
世界中を探し回った挙句、自分の身近な
ところにあったという爽快感と新たな勇気です。
企業経営者や企業変革、人材育成に悩める
ビジネスマンにお奨めの一冊です。
おすすめです。