勝者の代償―ニューエコノミーの深淵と未来 ロバート・B. ライシュ
選択を「個人の問題だけにしていないところがすばらしい。
大変、すばらしい本だと思います。
ニューエコノミーは、勝者には栄光と
富とこのうえない充実感をもたらしてくれるが、
その反面、家庭生活や友人やコミュニティとの関係、
はたまた自分自身まで失ってしまわざるをえない
・・・という大きな代償があります。
この本は、前線で走るのを辞め、
人間らしい生活を選択することにした
ロバート・B. ライシュ自身の経験が
きっかけとなって書かれています。
社会の問題として、十分なデータや分析とともに
まとめあげている点がすばらしいと思います。
「バランス」をいかに実現していくかという論旨の中で、
各自の「選択」が問われるとしながらも、
それは同時に、社会の「選択」であり決定であり、
「決して経済によって決められるものではない」
という視点があり、その視点は大変すばらしいと思いました。
これからの時代を描くリーダーに是非ともおすすめする一冊です。